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12-8-2009 幻想11「窓口」 窓口というものは大切なものだ。郵便局で窓口を間違えると、正しい窓口へ案内される。強盗にもそれは当てはめなくてはならない。民営化であらゆる客のニーズに応えなくてはならないことになったのだ。強盗も、いつかは一般客として来店する可能性がある。ぞんざいに扱ってはならないという理屈だ。 「金を出せ!」「いえ、窓口違いです。5番の「総合支払い窓口」へどうぞ。こちらの整理券をお取り下さい。ただ今、先客強盗様がございますので、暫くお待ちください。」「ふざけるな!いいから金を出せ!」「たいへん申し訳ございません。重ねてお願い申し上げます。順番をお待ちください。」「なめんな!今すぐ金庫から金を出してこい!」「すみません。5番窓口でしか現金をお渡しすることはできません。一般のお客様も同じです。5番窓口が金庫の入り口なのです。ああ、前の方が終わったようですね。」「……。」「あの窓口、つまり金庫には職員も入れないのです。口座をお持ちの方が一度に一人ずつしか入れない仕組みなんです。ドアロックつきATMのようなものをイメージしていただけますでしょうか。後は金庫内の契約手続機兼支払機の指示に従ってください。たいへんお手数かけますが、この新規契約の書類に住所とお名前をお願いいたします。」「だめですか。では、ご自分で入力ということになります。ご了承いただけますか。」「ご理解いただき誠にありがとうございます。では、簡単にご説明申し上げます。強盗様ですので、10年定期となります。お支払いは中途解約なしの十年後です。金利は誠に申し訳ありませんが〇.二%。身分証明できるものはお持ちでしょうか。ああ、限度額ですか。一般のお客様ではございませんので、本日は二千五百万円までとなっています。ええっとですね。あ、よかったですね。お客様。一億円の枠に残りが出ることは珍しいんですよ。先程の方が少し遠慮されて七千五百万円にしたんですね。ただ、手続き完了後でもこの二千五百万円は次の強盗様が来店されたときに奪われる可能性があります。これがリスクです。」「いえいえ、そんなことはございません。」「いわゆる強盗枠の中でやり繰りしておりますので。その程度のリスクはご了解いただきとうございます。」「念押しですが、支払機に誤った情報を入力されますと強盗枠をご利用の場合は捕獲機能がございますので、くれぐれもお気をつけください。」「えっ。私に操作しに行けと……。もし間違って入力いたしますと金庫内捕獲されてしまい、自動廃棄装置が働くまで次に誰も入れなくなります。つまり、緊張のあまり私が入力ミスをいたしますとご面倒なことに。それにその場合には書類へのご記入がまず必要になるかと。」「そうですか。ご理解いただきまして誠にありがたいかぎりです。」「最後に、最も重要なことをお伝えいたします。先程の先着強盗様の取り分をあなた様が奪ったことになりますので、どうかお気をつけください。とにかくあなた様が次の強盗様をなきものにすればよいのですから。」「大丈夫です。そういう契約なんです。」「どこで実力行使されてもかまいません。どちらをねらうかはあなた様のお考え次第ですよ。私ども、そこまでのことは踏み込んでもの申せぬ立場でございますので。」 ★ホームページに戻る Links naar je weblogDe URL voor de link naar dit weblogitem is: http://gt250.spaces.live.com/blog/cns!7C02D4D2C599DBDB!2457.trak Weblogs die naar dit item verwijzen
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